晩夏にさしかかり気温がマシになった。足指の骨折がだいぶ回復して少し長く歩けるようなので、夕方散歩に出た。
カボチャの葉。畑からフェンスに巻きついて空へ蔓を伸ばす。
ザクロの実。白壁と夏の緑が映える。
あるお宅の生垣。ブルーセージ、トケイソウ、ゼラニウムの静謐。
ある畑のゴーヤ。背後はキウイ畑。
ゴーヤと赤紫蘇のコントラスト。
別の畑にてオクラの花、サツマイモの葉。
ある塀より垂れ下がるゴーヤの熟した実。
ざっと20分強の散歩で得た光景たち。植物はいつもその時々の姿をたたえるだけで美しい。置かれた時間の中でその過程ごとの姿形を精一杯実現するだけで絵になってくれる。寄せ植えのコントラストも日差しや季節ゆえの枝ぶりも、ある条件下に偶然成る一瞬であるにもかかわらず、命を十全に生きるプロセスがそのまま無比の作品となる。
散歩はこれだけの豊穣さをもたらしてくれる。あとは無理をせず、ゆっくり時間にまかせて足の回復を待つことだ。