いわきび、森の明るみへ

四国の片隅から働き方や住まい方を再考しています。人生の時間比率は自分仕様に!

無題

旅先の居酒屋は凄い活況だ。土曜夜はどこもこんなものかもしれないが、私は地元で中心街の飲み屋に入ると職場の人間と会う可能性が高いのが嫌で避けている。あの人たちは気楽だ。正社員で、しがらみの無い土地で、物価が安くそこそこ都会で数年すれば去ることが出来る土地。今のうちに束の間の愉しみを享受しようと思っても無理はない。だが、その地に住む窮屈さも知っている人間は、彼らより別の世界を知っている点で少しは視野が広い。負け惜しみでなく最近はつくづくそう思う。

いわゆる都会に出て味わえる心地よさの一つに、個人が思い思いの態度で居られることがある。飲食店で本を読もうがスマホをいじろうが、友人と話そうが、感慨に浸ろうが、人それぞれ。

人間ってこんなにも自由でいられたんだ!という、大げさと思う方はそれで良いのだが、意のままでいられる心地よさをたまに街へ出ると味わえる。

単純に人口規模のせいもあるだろう。匿名でいられる率は、人口百万の土地と五十万の土地では違うからなあ。 でも、居心地の良さを作り出す技術はサービスを提供する側と受ける側の双方に要求されると思う。だから私もも不平ばっかり言っていられない。

さあ明日は帰りが遅くなるだろうからいまのかにちゃんと休んでおかなくては。明日のこと、未来のことを考えてそれを良いものとして優先する、という姿勢は投げやりな時にはまず思いつかない。自分が少しずつ、別の道を選び始めた証みたいなものを、立春の今日に確認する。